JR東日本の207系は1986(昭和61)年に国鉄が試作車として製造した直流形通勤電車です。 この207系はVVVFインバータの搭載実験として国鉄では最初で最後のVVVFインバータ制御車として10両1本が 試作車(900番台)として製造された。 車体は当時製造されていた205系に準じたステンレス製軽量車体で作られ、地下鉄直通対応として 前面中央部に非常貫通扉を設け、各部品がA−A基準に対応したものとなっている。 試験や車両使用料の関係などから地下鉄千代田線と相互直通運転を行っている常磐緩行線に投入され、営業運転をしながら 試験が続けられたが、走行時の欠点や製造コストが同線の203系よりも高く、車両も既に 足りていたことから2本目以降が製造されることがなかった。 国鉄民営化後はJR東日本に承継され同線で現役で走っているが、2008(平成20)年の夏頃より E233系の導入が決まり、203系とともに207系900番台の置き換え・廃車が決まった。