1950年代後半から東海道本線の東京口では湘南電車である80系や153系が活躍していたが、両形式ともデッキ付きの2扉車でラッシュ時には
乗客の乗降が捌ききれず、これらを改善するために1960(昭和35)年に常磐線の導入された401系をベースに3扉の直流近郊形電車として196
2(昭和37)年に東海道本線用として大船電車区と静岡運転所に導入されたのが111系です。
その後、111系が登場した翌年以後、111系をもとにモータの出力を100kwから120kwに強化して登場したのが113系で、113系は1963(昭
和38)年から1982(昭和57)年にかけて量産されて、伸べ2900両もの車両が製造され、東海道本線を中心に普通列車から快速列車まで様々な運
用を行ってきました。
横須賀線・総武快速線(品川〜東京〜両国間)の地下路線対応のために難燃構造を採用した車両があったり、民営化後は転換クロスシートに改造されたり
、新車並みにリニューアルされる車両もありました。さらに、東海道本線の東京口ではグリーン車なども連結されていました。
また、JR東日本からJR四国や伊豆急行に譲渡される113系もあり、本州や四国の一部などの各地で113系を見ることができ、いろいろな塗装な
ど、さまざまなバリエーションがあり、寒冷地仕様で抑速発電ブレーキを搭載した急勾配山岳路線用の115系などもあります。
しかし、近年になってから新系列電車への置き換えのため、2006年3月18日のダイヤ改正では113系発祥の地である東海道本線の東京口から、
2007年3月18日のダイヤ改正ではJR東海全域から運用を離脱してしまいました。